粉ミルク作りで大切な4つのポイントと正しい作り方【動画付き】

「粉ミルクの正しい作り方を知りたい」「少しでも簡単に作る方法ってあるの」など、粉ミルクはどのような作り方がよいか気になっていませんか?

実は、ネットで説明されている粉ミルクの作り方には間違ったものや、肝心な注意点を伝えていないものも多数あります

赤ちゃんの具合が悪くなったりやけどをしないためにも粉ミルクの正しい作り方を理解しましょう。

このページでは、過去にベビーシッターとして200人以上の育児に関わってきた私が、粉ミルクの注意点から正しい作り方、簡単に作るためのコツまで詳しくご説明します。

  1. 粉ミルクを安全に作るための4つのポイント
  2. 粉ミルクの安全で正しい作り方
  3. 粉ミルク作りを時短したい人のための便利グッズ5選
  4. 動画でわかる粉ミルクメーカー推奨の作り方
  5. 粉ミルクに関するよくあるQ&A

すべて読めば、粉ミルクを安全に作って赤ちゃんに与えるために必要なすべてのポイントを理解できるでしょう。

0. 赤ちゃん用の粉ミルクとは

「赤ちゃん用の粉ミルク」は母乳の代わりとして赤ちゃんに与えるためにお湯で溶いて使う粉末状のミルクのことです。

※市販の粉ミルクは厚生労働省が定めた「母乳及び乳児用調乳粉乳の成分組成と表示の許可基準」で基準値をクリアしているため安心です。

粉ミルクには母乳の代わりとして飲むための「育児用粉ミルク」と、離乳食開始後〜3歳頃までに不足しがちな鉄やDHC、ビタミン、葉酸など必要な栄養素を補うための「フォローアップミルク」の2種類があります。

また、世の中には赤ちゃんは母乳で育てるべきという人もいますが、母乳に関する悩みがある場合や、託児所や保育園に預ける場合など「母乳不足を補うのに有効」という考え方が最近では主流です。

1. 粉ミルクを安全に作るための4つのポイント

授乳期の赤ちゃんが「母乳」以外から栄養補給する手段は「粉ミルク」しかないため、粉ミルクは特に安全な作り方が大切です。

間違った作り方をすると、赤ちゃんのやけどや粉ミルクや哺乳瓶についた細菌によって病気になるおそれもあります。

そのため、以下4つのポイントを知って安全なミルクを作ることを意識しましょう。

  • 70℃以上のお湯で作ること
  • 煮沸した哺乳瓶を使うこと
  • ミネラルウォーターは「硬度60以下」の軟水を使うこと
  • 粉ミルクの温度は、腕に数滴垂らして確認すること

それでは粉ミルクを作る際の注意点を順にご説明します。

1-1. 70℃以上のお湯で作ること

市販のすべての粉ミルクで説明されていますが、粉ミルクは必ず「70℃以上」のお湯で作りましょう

なぜなら、「サカザキ菌」や「サルモネラ菌」などまれに粉ミルク入っていたり、開封後に入る可能性のある細菌を殺菌するためです。

また、粉ミルクは70℃以上をお湯を前提としているため、70℃以下では本来の効果が期待できない可能性もあります。

●水道水を使う場合は10〜15分沸騰させましょう

水道水を使う場合は、塩素や不純物を除去するために必ず沸騰させる必要があります

特に水道水に含まれる「トリハロメタン」という発ガン性物質は沸騰直後に3〜4倍に増加するため、除去するには10〜15分沸騰を続ける必要があります。

さらに、沸騰後は蓋をとると空気中に塩素などが抜けるためおすすめです。

1-2. 煮沸した哺乳瓶を使うこと

哺乳瓶は通常の洗剤で洗うだけではなく「煮沸消毒」した哺乳瓶を使う必要がありますが、電子レンジで消毒することもできます。

引用:森永乳業「ミルクの作り方」

それぞれの主なポイントは以下の通りで、手軽にできる「レンジ消毒」の方がおすすめです。

●煮沸消毒

大きな鍋にすべての器具が隠れるくらいたっぷり水を入れて、ぶくぶく泡が立つ程度で「3分程度」沸騰させて消毒します。

●レンジ消毒

市販の「電子レンジ専用の消毒容器」に哺乳瓶などと少量の水を入れてチンすると、熱された蒸気で消毒できます。

1-3. ミネラルウォーターは「硬度60以下」の軟水を使うこと

基本的に粉ミルクは水道水を使った時に母乳に近くなるように作られていますが、ミネラルウォーターも使えます。

粉ミルクメーカーの公式サイトでも説明されている通り、ミネラルウォーターは「硬度60以下」の軟水を使いましょう。

なぜなら、ミネラル成分が多いとまだ胃腸が未熟な赤ちゃんに過剰な負担となるからです。

例えば、硬度60以下のミネラルウォーターとして、「南アルプスの天然水」「六甲のおいしい水」「クリスタルガイザー」「ボルビック」などは大丈夫です。

※外国産のミネラルウォーターは基本的に “硬水” が多いため避けましょう。

1-4. 粉ミルクの温度は、腕に数滴垂らして確認すること

粉ミルクを与える時の温度は、赤ちゃんの未熟な胃腸にも優しい「人肌:36〜37℃」です

特にネットでは “哺乳瓶を触って人肌になったのを確認して” などと説明されていますが、「哺乳瓶の温度」と「ミルクの温度」は異なる可能性があります

私の経験上も、赤ちゃんが口の中をやけどした原因のほぼすべては、哺乳瓶の外側で温度を確認したためなので、必ず「腕の内側に数滴垂らして」確認しましょう。

引用:はぐくみ

以上の注意点を踏まえて、次の章では「粉ミルクの正しい作り方」を詳しくご説明します。

2. 粉ミルクの安全で正しい作り方

世の中に出回っている”正しいミルクの作り方” の中には、根拠が不明なものも多いので注意しましょう。

私が相談を受けた時によく紹介するのは世界保健機関(WHO)が作成した「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取り扱いに関するガイドライン」ですが、30ページ以上で正直すべて読むのは大変です。

そのため、上記ガイドラインを踏まえて粉ミルクの正しい作り方をまとめると以下の通りです。

参考:WHO調乳ガイドライン(要約)

ネットでは”哺乳瓶を触って温度を確認する”とよく説明されていますが、その方法はやけどの危険性があるため、人肌になったかは「腕の内側に垂らして」確認しましょう

特に「調乳後2時間以外に使わなかったミルク」は雑菌の可能性があるため、必ず捨てるようにしましょう

ちなみに、お湯を先に入れると粉が哺乳瓶の底で固まらず混ざりやすいので、先に2/3くらいお湯を注いでよく混ぜて、残り1/3を注ぐのがおすすめです。

参考:電子レンジで絶対に温めないこと

電子レンジで温めると、ミルクの一部だけが高温になって赤ちゃんがやけどする可能性があるため、絶対に避けましょう。

3. 粉ミルク作りを時短したい人のための便利グッズ5選

授乳期間中は育児や家事、仕事などとても忙しいため、より簡単な粉ミルクの作り方を知りたい人も多いと思います。

粉ミルクを安全に作ることを大前提として、例えば以下のポイントを意識すると簡単に粉ミルクを作ることができます。

  • 「キューブタイプ」などの粉ミルク
  • 赤ちゃん専用水
  • 赤ちゃん用調乳ポット
  • ウォーターサーバー
  • 電子レンジ用の消毒キット

それでは粉ミルクを簡単に作るためのポイントをご説明します。

3-1. 「キューブタイプ」などの粉ミルク

粉ミルクには、「キューブタイプ」や「スティックタイプ」など一回に使う分量に小分けされたものがあります。

そのため、粉ミルクの分量を毎回測るのが面倒な人や、気軽に持ち歩ける粉ミルクを探している人に特におすすめです。しかもコスパも良いためおすすめします。

 キューブタイプ缶の粉末タイプ
内容量27g×48袋:

計1296g

1缶:

800g

税込価格3944円2730円
単価3.0円/g

(82円/袋)

3.4円/g

例えば、Amazonの粉ミルク全体の売れ筋ランキングNo.1なのは『明治 ほほえみ』です。

森永乳業の『ほほえみ キューブタイプ』は、粉ミルクが一定の大きさのブロックのようにキューブ状になっているため、都度専用スプーンで測る必要がないのがおすすめです。

また、スティック状の袋に一定数のキューブが入っているため、外出時の持ち歩きにも便利で、必要な分だけ手軽に使えるおが特長です。

特に、家では粉末状の粉ミルクを使って、外出時はキューブタイプと使いわける人も多く口コミで評判です。

内容量税込価格購入可能場所
27g×48袋3944円Amazon

3-2. 赤ちゃん専用水

「赤ちゃん専用水」とは、主に水道水からミネラル成分や不純物をほぼ完全に取り除いたピュアウォーターのことです。

哺乳瓶に直接注いですぐに冷ませるのが特長で、基本的にどれを選んでも大差はありません。

森永乳業の『やさしい赤ちゃんの水』は、ミネラル成分や不純物を含まない「ピュアウォーター」の中でも水道水から作っていないため特に安心です。

森永は粉ミルクも販売するベビー用品の大手で、特に「ピュアウォーター」は赤ちゃん用の白湯や麦茶はもちろん、生後6ヶ月以降の離乳食にもおすすめです。

内容量税込価格購入可能場所
2L×6本1285円+送料360円Amazon

3-3. 赤ちゃん用調乳ポット

ミルクを作る度にお湯を沸かしたり冷ますのが手間な人には、調乳に最適な温度で保温できる「赤ちゃん用の保温ポット」がおすすめです。

調乳ポットには、沸騰させたお湯を注いて70℃以上に保つ「保温タイプ」と、電気ポットのように水を一度沸騰させて70℃以上で温度を保つ「沸騰タイプ」があります。

コスパ重視:コンビ「調乳じょ〜ず」

コンビの『調乳じょ〜ず』は沸騰したお湯を入れると70℃以上で保温してくれるため、基本的に調乳用ですが白湯の作り置きにも便利なのでおすすめです。

赤ちゃん用保温ポットの中でも、1日に必要なミルクや白湯をほぼカバーできる800mlで、値段も約3000円と手頃なので、白湯の作り置きをしたい人に特に好評です。

内容量税込価格購入可能場所
800ml2990円楽天

デザイン重視:ピジョン「調乳ポット」

ピジョンの『調乳ポット』は電気ケトルと同じ感覚で使えて、200mlのお湯を3分で作れてそのまま70℃以上で保温できるため、おすすめです。

沸騰を続けることはできないため水道水には向きませんが、ピュアウォーターを使えば手軽にミルク作りに使えて、ケトルなどで沸かす手間を省きたい人に特に評判です。

内容量税込価格購入可能場所
700ml5934円Amazon

3-4. ウォーターサーバー

数あるウォーターサーバーの中には、赤ちゃん専用水と同じ「ピュアウォーター」が使えて、調乳に最適な「70℃以上」のお湯をいつでも使えるのでおすすめです。

また、ウォーターサーバーの水は自宅に届けてもらえるので、ペットボトルを買って帰る手間を省けるのも好評です。

ちなみに、電気代は一般的な電気ポットと同じ「月1000円」程度なので安心です。

数あるウォーターサーバーの中でも『アルピナウォーター』は赤ちゃん専用水と同じピュアウォーターであることや、育児の間だけレンタルで使えて月額料金も安いのが特長です。

また、定期的に自宅に水を届けてもらえるため、重たいペットボトルの水を買って帰らなくてもよいのもメリットです。

特に温水はそのまま白湯やミルク作りに使えるため、夜中や忙しい時に便利と先輩ママの間で好評です。

月額トータルコスト
(電気代を含む)
初期費用申込可能場所
月24L: 税込3666円0円公式ページ

3-5. 電子レンジ用の消毒キット

哺乳瓶を毎回煮沸するのが面倒という人には、洗った後に電子レンジで消毒するタイプをおすすめします。

特に2〜3本まとめて一度に消毒できるタイプが特にママに好評です。

コンビの電子レンジ用の『哺乳瓶の消毒キット』は一度に3本まで除菌できて、消毒後はそのまま保管ケースとして活用できるためおすすめです。

哺乳瓶を1本だけ消毒するタイプより500円程度高いだけなのでコスパが高く、特に託児所や保育園などに預ける人に特に人気です。

内容量税込価格購入可能場所
哺乳瓶が最大3本1673円Amazon

4. 動画でわかる粉ミルクメーカー推奨の作り方

粉ミルクにはたくさんの種類があるため、それぞれ気になっている粉ミルクメーカー別の作り方を知りたい人もいると思います。

ここでは主要3社について、粉ミルクの特長とメーカー推奨のミルクの作り方動画をまとめたのでぜひ参考にしてみてください。

※上をクリックすると、すぐにジャンプします。

それでは上記の順にご説明します。

明治:ほほえみ・らくらくキューブ

先ほどご紹介しましたが、ほほえみ・らくらくキューブは、キューブ状に固めた粉ミルクなので、必要な分だけささっと作れるのが特徴です。

スプーンで計量する手間がなく、スティックタイプなので、特に外出用として使い分けている人も多いです。

以下の動画ではいかに簡単に作れて、時短できるかがよくわかります。

(公式ページはこちら

和光堂:はいはい

和光堂は1917年に国産初の育児用ミルクを発売した老舗メーカーです。

母乳や赤ちゃんの栄養など、長年の研究に裏付けられた粉ミルクとして定評があります。

お子さんの月齢に合わせて「和光堂レーベンスミルク はいはい」と「和光堂フォローアップミルク ぐんぐん」から選べます。

(公式ページはこちら

森永乳業:E赤ちゃん

E赤ちゃんは一般の粉ミルクに比べて、アレルギーの原因にもなる抗原性を抑えていて、特に消化吸収されやすいペプチドミルクなのが特長です。

森永はペプチド(牛乳タンパク質の分解物)の製造法が画期的な方法として、科学技術賞を受賞した実績もあります。

特に赤ちゃんのアレルギーが気になる人におすすめします。

(公式ページはこちら

5. 粉ミルクに関するよくあるQ&A

過去にベビーシッターとして働いている時に、特にママさんからよく質問された内容をQ&A形式で以下の通りまとめました。

それでは粉ミルクに関するよくあるQ&Aをご説明します。

Q1. 1歳未満の赤ちゃんにはミルクをどの程度、1日に何回くらい与えたらよいですか?

A1. 基本的に月齢によって変わりますが、離乳食を始めている場合にはその分を考慮する必要があります。

月齢に応じたミルクの与え方を徹底的に調べた結果、以下を参考にすることをおすすめします。

以下は「離乳食を与えない場合」の目安です。離乳食を開始後は赤ちゃんに合わせて調乳量や回数を徐々に減らしましょう。

月齢平均体重1回の調乳量1日の授乳回数
2週間未満3.0kg80ml7回
1ヶ月未満3.7kg100ml7回
1〜2ヶ月4.6kg140ml6回
2〜3ヶ月5.6kg160ml6回
3〜4ヶ月6.4kg200ml5回
4〜5ヶ月7.0kg200〜220ml5回
5〜6ヶ月7.4kg200〜220ml5回
6〜9ヶ月7.7〜8.2kg200〜220ml5回
9〜12ヶ月8.4〜8.8kg200〜220ml5回

参考:和光堂「粉ミルクの作り方」

Q2. お湯を沸かすのに「電気ケトル」を使っても問題ないですか?

A2. 基本的に水道水では避けるべきですが、ミネラルウォーターであれば問題ありません。

水道水に含まれる塩素やトリハロメタンを除去するためには、10〜15分沸騰させ続けることが大切です。

その観点では電気ケトルは沸騰した状態を続けることができないため、安全性を最優先するなら私はおすすめできません。

ただし、ミネラルウォーターは塩素やトリハロメタンを含まないきれいな水で、沸騰させ続ける必要はないため、電気ケトルで沸かしても問題ありません。

Q3. 沸騰直後のお湯で粉ミルクを作っても大丈夫ですか?

A3. 沸騰直後のお湯で作っても特に問題ありません

世の中には”沸騰直後のお湯は成分を破壊するから少し冷ましてから”という人もいます。

しかし、すでに高温乾燥で粉末化されており、粉ミルクペーカーの公式ページでも沸騰直後のお湯がダメとは書かれていません。

それよりも70℃以下になってしまって、殺菌が不十分になってしまう方が危険と言えます。

Q4. ミルクを飲み終わったのに泣き止まない時は、どうしたらよいですか?

A4. まずは「げっぷ」をしないか試してみましょう

ミルクを飲み終わったら、赤ちゃんのあごを肩にのせる感じで抱いて、背中を下から上に軽くさすって空気をはかせます。

げっぷをした後にピタっと泣き止むケースがほとんどです。

ただし、万一泣き止まない場合は暑かったり寒くないかなど、他の理由を考えてみましょう。

6. まとめ

ここまで粉ミルクの使い方について詳しくご説明していきましたが、いかがでしたか?

粉ミルクを作る際には正しい作り方を意識して、安全に作ることを最優先しましょう。

その上で、このページでご紹介したような育児の便利グッズを使ってミルク作りを少しでも簡単にするのがおすすめです。

最後に、このページのポイントをまとめると以下の通りです。

  • 粉ミルクは必ず「70℃以上」のお湯で作ること
  • 2時間たった粉ミルクは必ず捨てること
  • 粉ミルクを簡単に作るには、目的にあわせた便利グッズがおすすめであること

また、このページでご紹介したおすすめの便利グッズは以下の通りです。

以上を参考にあなたが赤ちゃんに安全に粉ミルクを与えられることを心より願っています。